暮らしのサポート【介護】

親の介護が必要…介護申請ってどうやるの?手続きの流れをやさしく解説

1. 介護申請とは?まず知っておきたい基本知識

1-1. 介護申請(要介護認定)の概要

介護申請とは、介護保険サービスを利用するために、本人がどの程度の介護を必要としているかを判定してもらう手続き(要介護認定)のことです。

保険者である市区町村が、本人の心身の状況を客観的に判断し、公平・公正に認定を行います。

1-2. 介護保険サービスを利用するには申請が必要

介護保険は持っているだけでは使えず、市区町村に申請して認定を受けることで初めて、1~3割の自己負担でサービスが利用可能になります。

認定を受けずにサービスを利用した場合、全額自己負担となるため注意が必要です。

1-3. 要支援と要介護の違い

認定結果は大きく「要支援」「要介護」「非該当(自立)」に分かれます。

  • 要支援1・2:日常生活に多少の支援が必要だが、改善の可能性が高く、介護予防サービスが対象となります。
  • 要介護1~5:身体・精神上の障害により、日常生活に常時介護が必要な状態です。数字が大きいほど重度となります。

2. 介護申請は誰ができる?対象者と申請できる人

2-1. 65歳以上(第1号被保険者)の場合

原因を問わず、日常生活において入浴、排泄、食事などの介助や支援が必要になったときに申請できます。

2-2. 40〜64歳(第2号被保険者)の場合

加齢に伴う16種類の「特定疾病」(末期がん、若年性認知症など)が原因で、支援や介護が必要になった場合に限り申請が可能です。

2-3. 家族や地域包括支援センターによる代理申請も可能

本人による申請が難しい場合は、家族が代わりに行えます。また、家族が遠方にいる場合などは、地域包括支援センター、居宅介護支援事業者(ケアマネジャーのいる所)、介護保険施設などに申請を代行してもらうこともできます。


3. 介護申請のやり方【5つのステップ】

3-1. 市区町村の窓口で介護申請を行う

お住まいの市区町村の介護保険担当窓口、または地域包括支援センターで申請手続きを行います。

3-2. 必要書類を提出する

窓口に備え付けの「要介護・要支援認定申請書」に必要事項を記入し、介護保険被保険者証などと共に提出します。

3-3. 認定調査(訪問調査)を受ける

市区町村の調査員が自宅や病院を訪問し、本人の心身の状況を聞き取りや動作確認で調査します。

  • コツ:本人は見栄を張って「できる」と言いがちですが、家族は「直近1か月で困ったこと」や「危ない場面」を頻度(週○回など)を添えて具体的に伝えることが大切です。

3-4. 主治医意見書が作成される

市区町村からの依頼により、本人のかかりつけ医が医学的な意見書を作成します。

日頃の状況をよく知る医師に依頼できるよう、早めにかかりつけ医を決めておくのが安心です。

3-5. 要介護認定の結果通知が届く

「訪問調査の結果」と「主治医意見書」に基づき、コンピューター判定(一次判定)と専門家による審査会(二次判定)を経て、最終的な介護度が決定されます。


4. 介護申請に必要なもの・必要書類

4-1. 介護保険被保険者証

65歳以上の方は、市区町村から郵送されている「介護保険被保険者証」を提出します。40〜64歳の方は、代わりに医療保険(健康保険)の被保険者証が必要です。

4-2. マイナンバー・本人確認書類

申請書にはマイナンバーの記入欄があり、併せて運転免許証などの身元確認書類が必要です。

4-3. 主治医の情報

申請書に主治医の氏名、医療機関名、所在地、電話番号を記入する必要があります。

診察券などを用意しておくとスムーズです。

4-4. 代理人が申請する場合に必要なもの

家族などの代理人が申請する場合は、上記の書類に加え、委任状、印鑑、代理人の身元確認書類が必要となる場合があります。


5. 介護申請後の流れと認定までの期間

5-1. 認定結果はいつ届く?

原則として申請から30日以内に通知されます。ただし、書類の到着が遅れるなどの理由で1か月以上かかるケースも増えており、その場合は市区町村から延期通知が届きます。

5-2. 認定後に利用できる介護サービス

  • 在宅サービス:訪問介護(ヘルパー)、デイサービス、訪問看護、リハビリなど。
  • 施設サービス:特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護付き有料老人ホームなど。
  • その他:福祉用具のレンタル(車いす・ベッド等)や、手すり設置などの住宅改修費の支給も受けられます。

5-3. ケアマネジャーとの相談・ケアプラン作成

サービスを利用するには「ケアプラン」の作成が必須です。

  • 要介護1以上:居宅介護支援事業所のケアマネジャーを選び、プランを作成してもらいます。
  • 要支援1・2:地域包括支援センターの職員が中心となり、介護予防プランを作成します。

6. 介護申請でよくある質問

6-1. まだ元気でも申請できる?

はい、申請可能です。認定調査で「非該当(自立)」となった場合でも、市区町村が実施する「一般介護予防事業」の体操教室などに参加できる場合があります。

6-2. 認定結果に納得できない場合は?

結果が低すぎると感じた場合、都道府県の審査会に「不服申し立て」を行うか、市区町村へ「区分変更申請」を出して再調査を依頼することができます。

まずは担当のケアマネジャーや窓口に相談しましょう。

6-3. 入院中でも介護申請はできる?

入院中でも申請は可能です。退院直後からサービスを利用したい場合は、認定結果が出る前に「暫定ケアプラン」を作成してサービスを先行利用する仕組みもあります。

ただし、万が一「非該当」になった場合は全額自己負担になるリスクがあるため、慎重な検討が必要です。


7. まとめ|介護申請は早めの準備が安心につながる

  • 介護申請の流れをおさらい:
    1. 市区町村または地域包括支援センターで申請
    2. 訪問調査を受け、主治医が意見書を作成
    3. 約1か月後に結果通知が届く
    4. ケアマネジャー等とケアプランを作成し、サービス開始
  • 困ったら地域包括支援センターや市区町村へ相談しよう: 地域包括支援センターは、高齢者の「よろず相談窓口」です。介護保険の申請以外にも、お金や健康の悩み、虐待防止など、無料で専門家(保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー)に相談できます。
  • 家族だけで抱え込まず、介護保険制度を上手に活用しよう: 介護は突然始まることも多く、家族だけで抱え込むと「共倒れ」のリスクもあります。早めに地域包括支援センターなどのプロの知恵を頼り、介護保険制度を上手に使って、ご本人とご家族の生活を守りましょう。

介護保険制度の概要

-暮らしのサポート【介護】
-, , , , , , , ,